2009年7月30日掲載

■ 政党のマニフェストに思う
 一昨日でしたか、民主党のマニフェストが発表されましたね。自民党など他の政党も近日中に出してくるでしょう。今回の総選挙は世間の耳目を集めていますので、各政党がどんなことを考えているか大変気になります。
 いち早く出てきた民主党のマニフェストに関して、感じたことをちょっと述べさせていただきます。新聞各紙では「子ども手当て」 「地域主権の確立」などが目玉だと報じられていますが、私のように自然の分野にいる者としてはやはり環境問題についてはどうなんだ、と言いたくなります。
 地球規模で最も懸念される問題である温暖化対策はもちろん、生物多様性を守ることについてなどに関する提言への期待は、見事に裏切られました。マニフェストの要旨を見たところ「子育て・教育」「年金・医療」「雇用・経済」「人権」などと列挙されている項目には「環境」という文字が見当たりません。そんな馬鹿な!と思ってよくよく見れば、ありました。なんと「雇用・経済」という項目の中の最後に温室効果ガス削減目標などのことがちょこっと申し訳程度に書かれていました。生物多様性に至っては全く記載がありません。
 世の中、未曾有の不景気ですから、暮らしを直接的によくする公約はもちろん大変大切です。私もそれに異論はありません。高速道路が無料になればうれしいし、景気対策は大いに講じてもらいたいです。しかし、大所高所から見た場合に人類最大の課題むといっていい環境問題への言及がこの程度でいいのでしょうか?景気対策同様に並べていいくらいの重みあるテーマだと私は思うのですが、皆さんいかが思われますか?


■ ポストカードの新作出来ました!
 ポストカード(単品)の増刷や新規製作をいくつかの販売店様から要望されていましたが、そのリクエストにお応えして、この度、野鳥写真と動物写真のポストカード8種を増刷し、さらに8種を新規に製作しました。8種類の新作は、オジロワシ、オオルリ、ベニマシコ、キビタキ、ヤマセミ、ルリビタキ雄、カワセミ、オシドリのラインナップ。どれも我ながらいい出来だと思っています。
 ポストカードでの「いい出来」とは作品的なことはもちろんですが、印刷の仕上がりの点も大きいです。今回のは8点とも満足できる印刷でした。印刷を担当したのは?アイワード。ファウラも印刷してくれている印刷会社です。
 これらの新作ポストカードは、キロロリゾートや丸駒温泉旅館などで既に販売していますが、近日中にfaurashop+でも販売する予定です。是非ご利用ください。

キビタキ

大橋弘一・新作ポストカードの「キビタキ」

カワセミ

同じく「カワセミ」

■ インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009夏号(特集:”北の二つ島”礼文・利尻)は、ただいま好評発売中です。 編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
http://www.naturally.co.jp/faurashop/

・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

2009年7月24日掲載

■ 皆既日食のことですが、騒ぎすぎではありませんか?
 昨日(7月22日)は皆既日食が何十年振りかで見られるというので、随分と大騒ぎになっていましたね。何十年に一度しか見られない、ということでは確かに珍しい現象には違いないのですが、私はテレビや新聞の取り上げ方(騒ぎ方)にちょっと違和感を覚えました。
 世の中には「日食病」というのがあるそうで、この自然現象に魅せられた人がどこまでも日食を見たくて追いかけるということがあるのだそうです。テレビなどでも「感激した!」という興奮した人たちがたくさん写っていましたし、天候があまりよくなかったため「見えた」「見えなかった」という一喜一憂も含め、随分と大きく取り上げられていましたね。新聞ではほとんどの日刊紙の夕刊が一面トップですよ!
 私は、「珍しい」という言葉の意味といいますか、その内容がちょっと違うんじゃないかと思うんです。見られる頻度が少ないという意味では確かに「珍しい」ことなのでしょうけれども、いつ、どこで、この現象が見られるという点では細かい部分まで予測できていて、その予測のとおりになっているわけです。計算したとおりの現象です。そういう点ではちっとも珍しくない現象とも言えるわけですよね。「珍しい」というからには、予測しないことが起こるからこその珍しさというのもあるわけで…。私はそういう珍しさの方に価値を感じてしまいますね。
 はっきり言って、あれほどマスコミが大騒ぎすべきことなのとかどうか、私は否定的に見ています。
まあ、「天文ショー」に関心のある人があれほどいることにもびっくりしますが。騒ぐ人がいるからマスコミも取り上げるのなら、珍鳥が出現した時の鳥ヤたちの集まる場面だって一歩もひけをとらないと思うんですけどね。その場にいるはずのない鳥が出現するという計算できないスリリングさこそ、まさに「感動した!」という騒ぎにふさわしいと思うのです。


■ インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009夏号(特集:”北の二つ島”礼文・利尻)は、ただいま好評発売中です。 編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
http://www.naturally.co.jp/faurashop/

・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

2009年7月16日

■ファウラ夏号がとても好調です!
 礼文島と利尻島の自然を特集したファウラ夏号が、お陰さまで大変好調です。発売日早々から一部の販売店様から追加発注をいただくなどいつにない手応えを感じていましたが、先週から今週にかけて札幌市内の書店様からも複数ヶ所から追加発注をいただきました。
 雑誌とはいえファウラは季刊なので販売期間が長いですから追加もありうるわけですが、実際には季刊の3ヶ月の間に大型書店様から追加で発注を受けることはこれまであまりありませんでした。しかし、今年の夏号「礼文・利尻特集」号は違いますね。紀伊国屋さんの札幌オーロラ店様では、旅行のコーナーに置いたところ飛ぶように売れていくとのことです。利尻島・礼文島はやはり観光地として有名ですから旅行先としての興味を持たれる方が多いのですね。
 このブログをお読みになった書店関係者の皆様、これから夏休みシーズンに向け、「礼文・利尻特集」号はまだまだ売れますよ。品切れにならないうちに是非追加のご発注を!お待ちしています。

faura24号P8〜P9

「ファウラ」2009夏号・特集「礼文・利尻」トビラ


■大橋弘一が今週出合った鳥「モズの雛」
 “モズの巣を見つけた”との情報を知人から聞き、早速見に行ってきました。
 巣には、孵化してからおそらく一週間ほどの雛が4羽いました。今の時期なので、今シーズン2回目の繁殖と思われます。市街地から遠い場所ではないせいか巣材にビニールひもなど人工物が使われているのがちょっと残念でしたが、巣そのものは潅木の枝の茂みのなかに上手に隠されるように作られていました。
 親鳥は警戒心の強いモズのことですから、ましてや繁殖中ということで、私が撮影している間も少し離れた枝にとまり始終警戒声を出していました。親鳥が雛に給餌している場面を撮るには無人撮影しかありません。普通種とはいえ、万が一巣を放棄するなどということがあってはならないので、雛の姿だけちょこっと撮影させてもらい、早々にその場を立ち去りました。
 ちなみに、この巣の主である雄親のモズは、北海道に多い灰色みの強い個体でした。しかも夏羽なので全体に淡色です。北海道のモズの雄では冬羽の方が見栄えがして私は好きです。

モズ雛

私が観察したモズの巣


■ インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009夏号(特集:”北の二つ島”礼文・利尻)は、ただいま好評発売中です。 編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
http://www.naturally.co.jp/faurashop/

・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

2009年7月7日掲載

■ お知らせ
 当ブログは、札幌のコミュニティーFM局・FMアップル(76.5MHz)の番組「不思議いっぱいネイチャーワールド」で放送した内容を文字でお伝えするものです。しかし、その「不思議いっぱいネイチャーワールド」は諸般の都合により7月から9月の3ヶ月間休止させていただくことになりました。毎週楽しみにお聞きいただいている皆様には誠に申し訳ありませんが、何卒ご了承いただければ幸いです。
また10月にはさらにパワーアップして戻ってきたいと思っておりますので、楽しみにしていてください。
 なお、その間、当ブログは大橋弘一が感じたこと考えたことなどを随時書き込みたいと思っていますので、従来どおりお楽しみください。

faura24号表紙

大橋弘一が編集長を務めている自然雑誌「ファウラ」(写真は最新号=2009夏号)


■ 生物多様性の経済的価値とは
 明日8日からイタリアで開かれる「ラクイラ・サミット」で生物多様性など自然が人間生活に及ぼす恩恵を経済的価値として評価することが報道されています。
 これを受けて、来年名古屋市で開かれる生物多様性条約締約国会議でも生物多様性の金銭的価値を示す準備が始まったということです。サミットでの各国首脳宣言は生物多様性を保全することの重要性を強調し「生物多様性は経済や福祉の向上に不可欠で、生態系は貧困の削減やミレニアム開発目標達成のために基本的な役割を果たす」という内容になるとのこと。
 私の知る限り、生物多様性を金銭的な価値で計るのは初めてのことだと思います。我々庶民の感覚としては非常に唐突な印象であり、この報道にはびっくりしました。まずは、世の中何でもカネなのか、というやるせない思いを抱いてしまいますが、しかし、そうでもしないと世の中動かないということなのでしょうか。あくまで自然そのものの価値を純粋に追及しても、それを健全に保とうと思う人ばかりではないということなのでしょうか。
 ともあれ、とかく一般には考え方が浸透しにくかった生物多様性の概念を、「知らないでは済まされない」と皆が考えるようになる社会の実現のためには、その価値を金銭に置き換えることが近道なのかもしれず、そう考えると今回のサミットでの首脳宣言は画期的なものなのかもしれません。注目に値します。


■ インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009夏号(特集:”北の二つ島”礼文・利尻)は、ただいま好評発売中です。 編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
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・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

2009年6月25日の放送

■本日の話題その1  faura夏号「礼文・利尻特集」制作裏話
 15日に発行発売になりました自然雑誌ファウラ夏号は礼文島・利尻島の特集です。一部の書店様では発売日当日の15日にもう追加の発注をいただくなど、ファウラでは珍しい(?)目覚しい売れ行きで、作った私たちとしてもとてもうれしく思っています。やはり夏の礼文島・利尻島は人気がありますね。
 30ページ以上に及ぶ”北の二つ島”特集の内容を詳細に紹介することはここではとても無理ですが、その雰囲気だけでも少し伝わるように、制作の裏話をひとつ。それは、表紙をめくったすぐのページを見ていただければわかるのですが、礼文島のマスコットキャラクター「あつもん」をフィーチャーした広告が掲載されています。この広告は礼文町観光協会のご意向に沿って本誌編集部が作ったファウラオリジナルの礼文島の広告なのですが、ここに掲載されている数々の花の写真や風景写真はすべて礼文町の小野町長が撮影されたもの。小野町長はカメラが趣味で、特に礼文島に咲く花を激務の合間を縫って撮影されているそうです。礼文島固有のレブンアツモリソウをかたどった「あつもん」というマスコットキャラクターも登場し、この夏の観光シーズンにかける意気込みが伝わってきます。皆さん、是非礼文島・利尻島に足を運んでください。
 この「あつもん」のストラップをはじめ、利尻島名産の利尻昆布(出汁昆布)、礼文島のホッケの珍味などなど、今号は読者プレゼントもバラエティーに富んでいて、必見です。可愛らしい「あつもん」ストラップも利尻昆布も人気です!ご希望の方はお早めに読者ハガキをお送りください。

faura24号表2

小野・礼文町長撮影の写真で構成したfaura24号掲載の礼文島の広告


■本日の話題その2 faura夏号から 利尻昆布の話
 その北海道自然雑誌faura夏号「北の二つ島・礼文利尻特集」より、利尻昆布のご紹介を。
 上品な出汁の取れる昆布として大変有名な利尻昆布ですが、リシリコンブというのは、じつはコンブ属海藻の1種のれっきとした種名(和名)です。道南の日本海側から稚内を経て知床半島沿岸のオホーツク海にまで分布しており、水産関係者の間では利尻島礼文島周辺で採れたものを「利尻産」、紋別までの道北のものを「稚内産」、苫前など日本海産のものを「天塩産」と呼び分けているそうです。つまり、利尻島以外で採れてもリシリコンブなのです。
 ちなみに「コンブ」という種名(和名)の植物は存在せず、コンブ科コンブ属の海藻にはリシリコンブのほかにマコンブ、オニコンブ、ミツイシコンブ、ナガコンブなどがあり、これらがいわゆる昆布と呼ばれているものということになります。マコンブは道南の函館周辺、ナガコンブは釧路方面を主産地とし、ミツイシコンブは日高地方のいわゆる「日高昆布」のことです。食材として重要なコンブ類はいずれも北方系で、日本に分布する13種はすべて北海道の海に生育します。
 コンブ類以外にも、海藻は陸上の植物と大きく違う興味深い植物です。その特徴についての初歩知識を今号の特集内「利尻島へのいざない〜海藻の魅力を知る旅」に書きましたので、興味のある方は是非
お読み下さい。

faura24号P28〜P29

faura24号「利尻島へのいざない〜海藻の魅力を知る旅」のページ


■本日の話題その3 大橋弘一が今週出合った鳥「キセキレイ」
 今週は帯広方面の取材に行ってきました。その取材地のひとつとして岩内仙境を初めて訪れたのですが、渓流の鳥と森林の鳥のいい見どころだと思いました。特に渓流でよく見かけるキセキレイがとても密度高く生息しているのが印象的でした。
 そこで、このコーナーではキセキレイを取り上げ、私の新著図鑑「北海道野鳥ハンディガイド」に沿ってご紹介しました。セキレイ科の全長20cmほどの鳥で、大雑把に言えば下面の黄色と上面の灰色の取り合わせがとても美しい姿の鳥です。
 番組では渓流にしみわたるようなキセキレイの美声(さえずり)を録音でお聞きいただきました。

キセキレイ

大橋弘一著「北海道野鳥ハンディガイド」のキセキレイのページ


■今日ON AIRした音楽
  1999年の日本のヒット曲
・ガーデンズ「エンドレスサマー」
・久保田利伸「ザ・サウンド・オブ・カーニバル」
・モーニング娘。「ふるさと」
・キロロ「最後のKISS」
・MAX「あの夏へと」



■お知らせ
 このブログの母体となっているFMアップル(76.5MHz)の番組「不思議いっぱいネイチャーワールド」は諸般の都合により7月から9月の3ヶ月間休止させていただくことになりました。毎週楽しみにお聞きいただいている皆様には誠に申し訳ありませんが、何卒ご了承いただければ幸いです。
 また10月にはさらにパワーアップして戻ってきたいと思っておりますので、楽しみにしていてください。(なお、このブログは番組休止の間も随時更新致します・今までより更新頻度を上げる努力をしたいと思っています……これまで以上によろしくお願いします)


■インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009夏号(特集:”北の二つ島”礼文・利尻)は、ただいま好評発売中です。 編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
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・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

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野鳥写真家&自然雑誌faura編集長の大橋弘一が自然や環境について語ります。FMアップルの番組「不思議いっぱいネイチャーワールド」の内容を伝えるブログでしたが、放送休止中の今もこのブログは継続します。