2009年9月25日掲載

■ ファウラ最新号「エゾシカ」特集が好評です
 10日ほど前、9月15日に発行・発売となりましたファウラ秋号(通巻第25号)が、大変好評をいただいています。編集者というよりプロデューサー的な立場の者として、うれしい限りです。
 今回の特集は「エゾシカの真実」。エゾシカについての動物としての解説はもちろんですが、ファウラとしては初めて「野生動物の有効活用」という重いテーマに踏み込みました。
 ご存知のようにエゾシカは近年とても数が多くなり、増えすぎて農林業への被害を引き起こし、また森を荒らすという害があちこちで報告されています。おそらくどんな生物でも個体数には適正数というものがあり、エゾシカの場合はそれを超え、生態系のバランスを崩しているものと考えられます。産業への被害は社会問題そのものですし、私どものように自然に関わる者としては自然生態系を壊してしまっている現実に慄然とさせられます。外来種でもない自然の動物が自然そのものを壊している現状。この問題とどう向き合っていくべきなのか、北海道に住む者として真剣に考えなければならないと思います。
 その有力な答えのひとつが「有効活用」です。食材として利用する・皮などを活用するといった取り組みが積極的に進められなければならないでしょう。特に「食べる」ことについては、まだ躊躇する雰囲気がありますが、先入観なくエゾシカ肉を食べれば大変美味しい肉であることがわかります。しかも低カロリー高タンパクのヘルシーな優れた食材です。その安全性を確保する取り組みもエゾシカ協会によって少しずつ進んできました。
 北海道の自然は「食べて保護する」ところまで来ています。ただかわいいだと言って見ているとか、野生動物を食べるなんて…などという偏見を棄て、エゾシカの有効活用に真剣に取り組みたいと思います。
 私ども編集部の自信作・今回のエゾシカ特集号を是非ご覧ください。

faura25号表紙

ファウラ2009年秋号。特集は「エゾシカの真実」


■ インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009秋号(特集:エゾシカの真実)が発売されました。 お陰さまで発売早々大変好評です。是非一度手にとって見てみてください。
編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
http://www.naturally.co.jp/faurashop/

・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

2009年9月18日掲載

■ 今週出会った鳥・オオタカ
 今回は久しぶりに私、大橋弘一が「今週出会った鳥」シリーズです。
 2日ほど前、日高方面に行ってきました。渡り途中のシギ・チドリ類などいろいろな鳥が観察されましたが、この日はどういうわけだかオオタカを2度もじっくり見るチャンスに恵まれました。
 1度目は、朝、まず最初に訪れた探鳥地・鵡川です。河口付近に何か鳥はいるかな〜と思って行きましたところ、いきなり目の前に若いオオタカが。朝日を浴びて鋭い眼光を光らせながら盛り土の小高いところに佇んでいるではないですか!シギ類など鳥の多い場所ですから、それらの獲物を探している様子でした。しばらく車の中からそっと観察させてもらいましたが、狩りの場面は残念ながら見ることはできませんでしたが、久しぶりのオオタカの姿はとても凛々しく見えました。やっぱり猛禽はカッコいいなぁ。
 その後、新冠・静内を経て、浦河の日高幌別川へ。初めて訪れた探鳥地ですが、鵡川河口と雰囲気の似た場所だなと思いました。通年カモ類が見られる場所と聞いていましたが、たしかにこんな時期でもマガモ、カルガモ、オナガガモが見られました。すると、そこへ突然オオタカが飛来、こんどはそのカモ類を襲う様子をしっかりと見ることができました。やはり若い鳥です。残念ながら狩りには失敗、意外とあきらめよくすぐにそのオオタカは姿を消してしまいました。カモ類やアオサギもここでは逃げ場をよく心得ているようでした。
 この日はいずれも若い個体でしたが、それでも一日に別の場所で2回もオオタカが見られることはそうそうあることではありません。渡りの時期は思いがけない鳥との出会いがあるものです。
Enjoy birding!

オオタカ

大橋弘一著「北海道野鳥ハンディガイド」のオオタカのページ


■ インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009秋号(特集:エゾシカの真実)が発売されました。 お陰さまで発売早々大変好評です。是非一度手にとって見てみてください。
編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
http://www.naturally.co.jp/faurashop/

・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

2009年9月11日掲載

■ 風力発電装置の設置適否map
 今朝の北海道新聞1面に「野鳥の衝突防げ 風力発電用マップ試作」という記事が載っていました。北海道の地図上に風力発電装置の設置による影響度合いを6段階で表示したもので、北海道鳥類保全研究会(代表:白木彩子氏)が作成したとのことです。まだ試作段階とはいえ、うした資料が発表されたことは画期的だと思います。
 自然エネルギーへの転換が大変重要な時代ではありますが、その一方で絶滅危惧種を含む多くの鳥類が風力発電装置の風車にぶつかって命を落としている現状を考えると、自然エネルギーの中では風力発電は致命的な欠陥があるものと考えられます。海外では千羽単位でのバードストライクが報告されているにもかかわらず、そもそも風力発電装置の設置には環境影響評価が義務付けられていないこともおかしなことです。ファウラでは2006年冬号で既にこの問題を提起しています。北海道では犠牲になる鳥種はオジロワシが多い点も注目すべきだと思います。
 今回発表されたこのmapは、こうした問題点に大きな疑問を投げかけ、一般の方への啓発にも一役かうことでしょう。大変いいことだと思います。mapをよく見ると、すでに多くの鳥が犠牲になった風車の林立する苫前地域が危険度の低い「白」になっていたり、渡り鳥のフライウェイ(渡りの幹線ルート)とされている空知平野の北半分も「白」になっているなど疑問を感じる点もありますが、新聞記事によれば「白」となっている地域は未調査地を含むとのことです。
 いずれにせよ、今までなかったこうした資料が作成され公表されたことは大きな意義があり、自然エネルギーと自然そのものの共存を考えるきっかけとなるものだと思います。関心のある方は是非ファウラの2006年冬号「オオワシ・オジロワシ特集」を併せてご覧ください。

faura14号表紙

ファウラ2006年冬号(オオワシ・オジロワシ特集号)


■ インフォメーション
・大橋弘一が編集長を務める北海道自然雑誌「ファウラ」2009秋号(特集:エゾシカの真実)は、まもなく発売されます。 編集発売元であるナチュラリーからの直接のお求めは書籍販売サイト「ファウラショップ+」へどうぞ。
http://www.naturally.co.jp/faurashop/

・「ファウラショップ+」では、新著「北海道野鳥ハンディガイド」をはじめ大橋弘一の著書も販売しています。

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野鳥写真家&自然雑誌faura編集長の大橋弘一が自然や環境について語ります。FMアップルの番組「不思議いっぱいネイチャーワールド」の内容を伝えるブログでしたが、放送休止中の今もこのブログは継続します。