2010年2月26日記載

■海のカモたち
 冬はワシだけでなく海ガモの季節でもあります。正確には海ガモだけでなくアイサ類やウミスズメ類カイツブリ類なども含めた海の鳥の季節と言った方がいいかもしれません。前回オジロワシをテーマにしましたが、やはりこの季節は海のカモたちにも触れておきましょう。
 先週の道東取材で網走周辺から根室までいくつもの漁港を回って海ガモたちを見てきましたが、道央圏と比べると道東ではスズガモの個体数の多さに驚かされます。スズガモは道央でももちろん見られますが、道東ではとても数が多い。このことは意外と知られていないんじゃないかと思います。
 場所として特に面白かったのは斜里漁港ですね。斜里川の河口の部分と港の間に防波堤があり、鳥たちはこの防波堤を飛び越えて川と港を行き来します。従って飛び立つ場面や着水の場面がふんだんに見られます。鳥の動きというか、行動が見られるのはやっぱり面白いです。斜里漁港はお勧めですよ。

ホオジロガモ

飛び立つホオジロガモとスズガモ (斜里漁港 撮影:大橋弘一)


■公共の場の全面禁煙
 新聞によりますと、昨日、厚生労働省は公共の場を全面的に禁煙にするよう各自治体に求める通知を出したとのことです。これからは、どこへ行っても煙害に遇う心配はなくなるのかと期待してしまいますが、現実はそうでもないようです。今回の通知はもちろん受動喫煙の害を撲滅するための健康増進法に則った措置ですが、健康増進法には罰則規定がないため違反してもとがめられないという抜け穴があるのだそうです。
 北海道は喫煙率が全国最悪であり、一般市民の意識も低く対策が遅れていることを日々感じます。特に飲食店ではいまだに禁煙席さえない店も珍しくありません。分煙さえ徹底されていないわけです。世界の潮流は完全分煙でも受動喫煙の害は防げないという見方になっていることを考えると北海道の遅れは恥ずかしい限りです。今回の、国の全面禁煙という方針は国際社会が求めているものともいえます。なんでもかんでも国際社会のルールがいいというわけではありませんが(むしろ最近の行き過ぎた国際化には弊害が多い)、ことタバコ対策については国際社会はじつに正しい方向にあると思います。欧米に比べると、それでも日本のタバコ対策は遅れていると見られているのですから。
 私は、今回の対策を一歩進めて、屋内だけで屋外の禁煙も是非推進していただきたいものだと思います。コンビニや回転寿司店の入り口の前で喫煙している人をよく見かけますが、店の入り口に煙幕を張られては一般の利用者がその店に入れないではありませんか。こういうところが日本人の意識の低さと思えてなりません。日本は受動喫煙が迷惑だと思う人への配慮がまだまだ欠けた社会なのです。
 タバコは、もはやタバコそのものの生産・販売・所持自体を法律で禁止すべき時代になっているのではないでしょうか。麻薬と同様に禁止にすべきものであると思います。


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2010年2月20日記載

■ワシの季節パート?
 前回はオオワシでしたので、今度はオジロワシを。
 先週はやはり取材で4日間ほど知床・根室方面へ行っていました。道東は冬の探鳥にはとても魅力的な場所です。行く先々でワシ(オオワシとオジロワシ)はよく現れますし、場所によってはハイイロチュウヒとかコミミズク、ノスリなんかも見られます。羅臼の港はまだ流氷が接岸していなくてワシの姿は思っていたより少なかったですが、風連湖の走古丹では例年と比べて比較的オジロワシが多いようでした。
 写真は、根室の歯舞漁港で出会ったオジロワシです。海ガモ類を撮影していて、ふと空を見上げたらオジロワシが至近距離まで来ていて、あわててカメラを向けて撮りました。オジロワシはただ飛んでいるだけでもカッコいい。改めてそう思いました。

オジロワシ

オジロワシ(撮影:大橋弘一)




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2010年2月12日記載

■ワシの季節
 2月といえば、オオワシ、オジロワシの季節ですね。流氷とともにその姿が見られる羅臼が何といっても有名ですが、それ以外にも北海道ではこれらワシたちの姿が見られる場所は多いです。札幌でも石狩市との境界あたりでは複数のワシが今年も居ついているようです。茨戸川の付近、例年オオワシがいる場所ですが、今年はオジロワシが複数見られるとか。
 そんな中、比較的新しく知られるようになったワシの新名所である十勝の千代田新水路へ取材のために先日行ってきました。12月には「ワシフェスティバル」なる催事も行なわれたということですが、私が行った時にもオオワシ、オジロワシとも姿を見せてくれました。ただ、ワシまでの距離は遠く、写真にはならない状況でした。添付の写真もトリミングしています。しかし、近くの十勝川温泉や帯広川のカモたちの賑わいは相変わらずで、どちらも人の手から直接餌をもらう個体もいるほど人慣れしています。
 人の姿を見れば100m以上離れていても飛び去るワシと、人の手に触れるほど近いカモたち。どちらも野生の鳥の姿です。北海道の冬の探鳥は本当に変化に富んでいることを改めて思いました。

オオワシ

千代田新水路のオオワシ(撮影:大橋弘一)


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2010年2月4日記載

■ニセアカシアの問題
 次号ファウラ(イトウ特集)の制作と、春に出版する新著(内容はお楽しみに)の取材執筆と、毎日のように入ってくる各種連載などの執筆に追われて、これまでにないほどの多忙な日々です。というわけでこのブログもちょっと間隔が開いてしまいましたゴメンナサイ。
 そんな中、ちょっと心配な情報を耳にしました。札幌市の開発計画に伴い駅前通りの街路樹がニセアカシアに選定され百本植樹されることが決まったというのです。ニセアカシア(ハリエンジュ)は生態系へのダメージの大きい「要注意外来生物」に指定されていることは自然に親しむ皆さんならご存知でしょう。当然、この決定に疑問を抱く識者たち6つの市民グループが再考を求める意見書を市に送ったそうですが、決定はくつがえりそうにないとのこと。
 ニセアカシア(ハリエンジュ)のはびこり方はものすごく、たとえ市街地であってもそこからどういう経路で郊外へ進出するかわかりません。今、ちょっと郊外へでかければそのひどさは誰の目にもすぐわかります。在来の樹木をまさに駆逐し、生物多様性を根本から損なわせる「大悪党」なのです。ハリエンジュは素人が抜き取れる相手ではなく自衛隊にでも出動してもらって駆除・根絶しないと北海道在来の植物が全滅してしまうとさえ言われています。今、市も道も行なうべきは駆除です。それをこともあろうに新たに植えるとは…。
 唖然としてしまいます。これは大変な事態です。折りしも生物多様性年とされている今年、地球環境問題が人類共通の最大課題だという中で、COP10の会議が日本で行なわれる中で、こんな不見識な決定を札幌市が下したとすれば、国際的にも物笑いのタネです。なんとかしてこの決定を覆してもらいたいものです。何とかしなければなれません。


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野鳥写真家&自然雑誌faura編集長の大橋弘一が自然や環境について語ります。FMアップルの番組「不思議いっぱいネイチャーワールド」の内容を伝えるブログでしたが、放送休止中の今もこのブログは継続します。